タチアナ・タラソワ「真央のソチ入りが遅かった。個人戦ではよくなる」 団体戦不調を分析(iza)
>日本フィギュアスケート女子のエース、浅田真央の元コーチ、タチアナ・タラソワさん(66)が取材に応じ、浅田のソチ五輪での初演技となった団体戦ショート・プログラムについて、調子が出なかったのは浅田のソチ入りが遅く、気候順応や時差調整ができなかったからではないかとの考えを示した。
タラソワさんは海外で試合に臨む際、コンディション調整のために8日前に現地に入ることを選手たちに薦めている。浅田がソチ入りしたのは今月5日。団体戦ショートの3日前だった。
浅田の冒頭のトリプルアクセルジャンプの転倒については「ジャンプまでの入りが悪かった。決めることができず、落ち込んでいると思う」としながらも、「ジャンプ以外の滑りは素晴らしい。美しい演技だ」と評価した。
また、今後、時差調整やソチでの気候順応ができたら調子は上向きになるとし、19・20日の女子シングルでは「良い演技ができるはず」とも強調。しかし、「最後まで努力を重ね、モチベーションを下げないようすることが大事」とも語った。
一方、団体戦ロシア代表チームとして、ショートと9日のフリープログラムに連続出場し、金メダル獲得に貢献した歳のリプニツカヤについて、「ジャンプのミスがない。コンビネーションも素晴らしい」と高く評価した。
個人戦でリベンジ!真央、アルメニアで最終調整へ/フィギュア(SANSPO.COM)
>フィギュアスケート女子の浅田真央(23)=中京大=が10日、大会期間中の練習拠点であるアルメニアの首都エレバンへ出発した。フリーで演じるラフマニノフ作曲『ピアノ協奏曲第2番』の振り付けを手掛けたタチアナ・タラソワ氏(66)=ロシア=がサンケイスポーツに激白。個人戦には万全の状態になると太鼓判を押した。男子の高橋大輔(27)=関大大学院=は試合会場で初滑りした。9日の団体戦は応援席から観戦し、ロシアを金メダルに導いたエフゲニー・プルシェンコ(31)の動きに刺激を受けた。
団体SP3位に沈んだ真央は一夜明けた早朝、ソチ国際空港にいた。無念の帰国ではない。19日からの個人戦に向け、エレバンでの最終調整へ旅立った。
「体がなまっているので、もう一度通常の状態にしていきたい」
今大会最初の演技は冒頭のトリプルアクセル(3回転半ジャンプ)で転倒。本人は精神面の大切さを再認識したが、ソチ入りしているタラソワ氏は「トリプルアクセルは入り方が悪かった。落ち込んでいたわね」と話し、別の“敗因”を挙げた。
渡航日程だ。以前から大会8日前に現地入りすることを勧めている。前半の4日で天候や風土に慣れ、残り4日で体の調子が上がってくるという。真央は今回、試合3日前にソチに到着した。名将の理論を当てはめれば、雰囲気を確かめるので手一杯といったところか。
日本スケート連盟が前線基地に選んだエレバンは、ソチと時差がなく気候が似ている。移動時間も航空機で1時間半ほどで負担も小さい。約1週間の合宿となる計画で、バンクーバー五輪でアシスタントコーチを務めたシャネッタ・フォレ氏が、佐藤信夫コーチとともに同行する予定となっている。
「SPの滑りはよかった。プログラム自体は美しい。個人戦ではもっとよくなる」と予告したタラソワ氏が、真央の最大のライバルとして挙げたのが団体SP、フリーともトップでロシアの金メダル獲得に貢献した15歳のユリア・リプニツカヤだ。
「最後の五輪で自分の納得する演技をすることを目指したい」
タッグを組んだ前回大会は、金妍児(キム・ヨナ、韓国)に敗れて銀メダルに終わった。そのシーズンのフリーでタラソワ氏が振り付けを担当した『鐘』もラフマニノフ作曲。ロシアが生んだ音楽家の名作に合わせ、真央が金メダルへのベルを鳴らす。