浅田真央にまた新スポンサー 衰えぬ人気の秘密
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これだけの人気者になっても奢ることなく。
あらゆる方面からあの手この手で足を引っ張られ
たくさん嫌な思いもしているであろうに
愚痴の一つもこぼすことなく。
常に「己」にだけ集中し、競技に対して真摯に真面目に
ストイックなまでに努力し。
競技を離れると、親しみやすいほんわか笑顔で
ちょっぴり天然さん。 そんな姿もまたかわいらしく。
最近は、ハッとさせられるほど美しい大人の女性に。。。
そんな真央ちゃんを、多くの人が応援したくなるのは
自然なことなのですよん♪
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不況などでスポンサーを見つけるのに苦労する選手が少なくないが、フィギュアスケート女子の浅田真央(20、中京大)は相変わらず、引く手あまただ。6月21日、ウィーヴァジャパン(愛知県大府市)のマットレス「エアウィーヴ」のブランドアンバサダーに就任。スポンサー企業は計7社になった。4月にモスクワで開かれた世界選手権では6位に終わったが、衰えぬ人気の秘密は……。
■黒ペンで手の甲に書いているのを見て
「真央さんの力、さすがです」。約250席が満席になった記者会見場を見て、ウィーヴァジャパンの高岡本州社長の顔は緩みっぱなしだった。
2月の四大陸選手権の前、台湾に出発する姿がテレビに流れた。手に黒ペンで何か書いているのに気づいた記者が「何を書いているんですか?」と尋ねると、「マットレスを忘れないように書いたんです」と浅田。そして「エアウィーヴ」と書かれた浅田の手の甲が映った。
「コレだ!って思い、すぐにアンバサダー就任を要請しました」と高岡社長。3月早々、OKを取り付けた。
■前年度比3倍の売り上げ目指す
2007年に販売を開始したエアウィーヴは、陸上・競泳の北京五輪代表やサッカー・ワールドカップ南アフリカ大会日本代表が現地にわざわざ持参。全日空ファーストクラスのシートにも採用され、知名度も徐々に上がっていた。
11年度は浅田の起用で、前年度比3倍の10億円超の売り上げを目指す。
これだけではない。浅田がホスト役を務め、今年で5回目となるアイスショー「THE ICE」。今回、オリンパスが冠スポンサーを降りたが、すぐにかねてより浅田のスポンサーだったロッテがアイスショーの冠スポンサーにもなった。
■アイスショーもすぐに新しい冠スポンサー
しかも規模は拡大。例年、7月に愛知県で行うだけだったが、今年は大阪でも公演、そして東北で被災者を招いてのチャリティーショーも行う。
ウィーヴァジャパン、ロッテのほか、06年からの伊藤ハム、王子ネピア、07年からのオムロンヘルスケア、08年からの森永製菓「ウイダー」、10年からの佐藤製薬。加えて、09年度からは日本オリンピック委員会(JOC)のシンボルアスリートにもなっている。
競泳の北島康介(日本コカ・コーラ)など、高額スポンサーが集まるトップ選手には使い勝手が悪く、断ることも多い制度だが、浅田は懇願されてシンボルアスリートになった経緯がある。
■企業側からアプローチ
何社か入れ替わりはあるものの、基本的に一度つくと長い。「15歳の浅田の笑顔に(当時の)社長がKOされた」(伊藤ハム)、「健康的なイメージで、幅広い年代に好感が持たれる」(オムロンヘルスケア)……。このように企業側からのアプローチが圧倒的に多い。
そして企業側の期待にたがわず、CMに登場した製品の売り上げアップに貢献している。
五輪で好成績を残した直後はスポンサーがつくものの、一般的には1年も経過すると数が徐々に減っていくケースが多い。そもそも、ゴルフやテニス、野球、サッカーなどのプロスポーツとは違い、企業ロゴをウエアに自由につけられず、試合数も露出機会も少ない五輪競技はスポンサーを探すのが難しい。
競技生活に支障をきたす選手も少なくなく、このためJOCが選手に企業を紹介する事業「アスナビ」を昨年からスタートさせている。
■浅田真央は別格
現在はフィギュアブームだからいいものの、フィギュアは一般のプレーヤーが広く購入するようなラケットやボールのような用具もなく、ユニホームも基本的に自前のため、スポンサーにとってメリットが少なく、条件はあまり良くない。
比較的女性の方がスポンサーがつきやすいとされるが、浅田は別次元の存在だ。彗星(すいせい)のごとく現れてから6年目。話す内容や雰囲気は大人になってきたものの、親しみやすく、みんなが「真央ちゃん」と呼びかけて応援したくなる個性は色あせない。
■SPのテーマは「お姫様」
「たくさんのスポンサーのサポートを受けられて、とても感謝しています。ますます頑張らないといけないという思いが強いです」。エアウィーヴの会見で、浅田はこう話した。
そして今季のショートプログラム(SP)について次のように明かした。曲は「まだヒミツ」というものの、「華やかな曲調も、衣装も、振り付けも、すべて楽しめると思います」。テーマは「お姫様」という。
(原真子)